元理事長 逢坂剛の言葉
日本推理作家協会は、広い意味でミステリーと関わりのある作家、評論家、翻訳家、漫画家など、さまざまなエンタテインメントのプロの集まりです。ミステリーそのものの定義も、いわゆる本格的な探偵小説、推理小説からハードボイルド、冒険、サスペンス、SF、ホラーと、際限もなく広がりつつあります。当協会は、そうしたエンタテインメントの担い手が結集した、もっとも活気のある文芸団体といえましょう。
たとえば、ミステリーの新人を発掘顕彰する伝統ある〈江戸川乱歩賞〉と、その年のもっともすぐれたミステリーに与えられる〈日本推理作家協会賞〉は、わたしたちが誇る二大ミステリーの賞です。この二つに注目すれば、日本のミステリーの過去から現在、将来を一括して俯瞰することができる、といっても過言ではありません。
現在協会には、六百三十名を超える会員が所属していますが、それぞれが一国一城の主です。会員の一人ひとりが力を寄せ合い、協会というりっぱな木を守り育てています。その大樹を支える最大の栄養は、読者のみなさんのたゆみない応援と、励ましの言葉です。
ホームページを通じて、わたしたちはみなさんに読書情報を含む、協会のさまざまな情報を提供いたします。それが、書き手と読者の実りある交流につながれば、こんなにうれしいことはありません。
今後ともわが推協に、温かいご理解とご支援をお寄せくださいますよう、よろしくお願い申し上げます。