お知らせ
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メディアドゥのアクセシブルライブラリー構想について
株式会社メディアドゥ
二〇一九年六月に「読書バリアフリー法」が施行されてから二年半ほど経ちますが、障碍者のための読書環境はまだまだ充分とは言い難い状況です。こうした現状に一石を投じるべく、電子書籍取次最大手でトーハンの筆頭株主でもあるメディアドゥは、アクセシブルライブラリー構想を検討しております。
本構想の骨子は以下の通りとなります。
①取次事業のためにメディアドゥが出版社からお預かりしている二十七万点の書籍データ(コミック以外)を活用する。
②このデータを音声自動読み上げ機能によって視覚障碍者のみなさんに提供する。
③視覚障碍者の認定は、各地方の公共図書館が障害者手帳によって行う。
④視覚障碍者が単独でアクセス可能な専用ウェブサイトを構築し、作品を提供する。
⑤視覚障碍者が日常的に聞いている読み上げ速度(かなりの高速)でも聞き取りやすい音声読み上げエンジンを開発する。
⑥出版社と著作権者には、音声自動読み上げの限界と図書館サービスであることを理解いただいた上で、了解が得られた作品のみを提供する。
⑦視覚障碍者が利用しやすいように、公共図書館のサブスクリプション・サービスとして作品を提供する。
⑧ただし公共図書館(を設置している地方自治体)からはサービス提供料を徴収し、出版社および著作権者に分配する。(分配比率については検討中)
本構想で取り扱う作品は、メディアドゥがアーカイブしておりますリフロー型のテキストEPUBファイルです。ただし、出版社と著作権者から許諾をいただいた作品となりますので、二十七万点が自動的に提供されるわけではありません。
現状でも各地の図書館ではボランティアによる点字翻訳、録音図書作成などの活動が行われています。しかし、点字が理解出来る視覚障碍者は一〇パーセントほどにとどまります。ボランティアの朗読も人気作品に偏ったり、そもそも絶対的な数が増えないため、提供される作品数には限界があります。
そこで音声自動読み上げを利用して、提供作品数を大幅に増やせないかと考えています。ご承知のようにこの技術は、現時点で完全ではありません。とくに著名ではない固有名詞などについて、本来「りょうこ」と読むべき良子を「よしこ」と誤読したりします。完全な読み上げを可能にするには、過去に刊行した電子書籍も含めて全てのデータを作り直す必要があり、時間的にもコスト的にも非現実的です。一方で、視覚障碍者のみなさんは、多少の誤読があってもより多くの作品が提供されることを強く望んでいらっしゃいます。
本構想の技術陣には全盲のエンジニアを始め多くの視覚障碍者が参加しており、彼ら自身が使いやすく、かつ聞き取りやすいシステムを開発しています。
また公共図書館にもヒアリングを重ね、障碍者の認定などについてアドバイスをいただいております。
欧州ではアクセシビリティにどのように対応したか、年限を切ってEU委員会に報告する義務が出版社にも課されました。国内出版業界も待ったなしで読書バリアフリー法への対応を迫られつつあります。中にはセキュリティの無いテキストデータの提供を求めるといった、出版社と著作権者には受け入れがたい要望もあります。また、公共図書館にも法律が体制整備を求めています。
このような問題を解決し、著作権者、出版社、公共図書館、そして障碍者のみなさんが受け入れ可能な一案として、メディアドゥはアクセシブルライブラリー構想を提言しています。
現在、出版社の業界団体とも協議を進めておりますが、出版社を通じて作品提供の依頼がありました際は、日本推理作家協会会員のみなさまにも是非本事業へのご理解とご協力を賜りたく存じます。法の精神に則り視覚障碍者の方々により充実した読書機会を提供できるよう、みなさまのご支援をいただきたくお願い申し上げます。
ロシアによるウクライナ侵攻に関する共同声明
日本推理作家協会は、日本文藝家協会、日本ペンクラブとともに、3月10日、「ロシアのウクライナ侵攻に関する共同声明」を発表しました。
「ロシアによるウクライナ侵攻に関する共同声明」
私たちは、ロシアによるウクライナ侵攻に強く反対します。
これは、完全に侵略であり、核兵器使用に言及した卑怯な恫喝であり、言論の自由を奪い、世界の平和を脅かす許し難い暴挙です。
私たちは表現に携わる者として、人々の苦悩や悲嘆、そして喜びを表してきました。しかし、新たな戦争の愚かさについてなど、書きたくはありません。
ウクライナの人々の命、人々が築いた文化、産業、街や学校、施設などがこれ以上破壊されないように、そしてロシアの人々の自由と命も無用に奪われることのないように、一日も早い戦争の終結を願います。
2022年3月10日
日本ペンクラブ・日本文藝家協会・日本推理作家協会
各団体理事会および有志による声明文
日本ペンクラブ 会長 桐野 夏生
日本文藝家協会 理事長 林 真理子
日本推理作家協会 代表理事 京極 夏彦
公式ツイッターアカウント
当協会のツイッター公式アカウントができました。協会の情報はもちろんのこと、日本推理作家協会賞や江戸川乱歩賞の選考結果もいち早く発表します。どうぞフォローしてください。
@mwjsince1947
第74回日本推理作家協会賞受賞作の選評と経過が登録されました
第74回日本推理作家協会賞 、長編および連作短編集部門・坂上泉 氏『インビジブル』、櫻田智也 氏『蝉かえる』、短編部門・結城真一郎 氏『#拡散希望』、評論・研究部門・真田啓介 氏『真田啓介ミステリ論集 古典探偵小説の愉しみⅠ フェアプレイの文学』『真田啓介ミステリ論集 古典探偵小説の愉しみⅡ 悪人たちの肖像』の選評と経過が登録されました。
受賞者の動画
第74回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門の受賞者である坂上泉さんと櫻田智也さんが、受賞の喜びを動画で語ります。ぜひご覧ください。
https://t.co/DN6MwpWEc5?amp=1
https://t.co/6OlJC5Fs2I?amp=1
第68回 江戸川乱歩賞 募集
副賞 500万円
受賞作は講談社より刊行し、フジテレビによって映像化されます。
多くの大型作家を輩出した推理小説界の名門・江戸川乱歩賞の募集をいたします。
主催 一般社団法人 日本推理作家協会 後援 講談社・フジテレビ 協力 豊島区
◉種類………広い意味の推理小説で、自作未発表のもの。
◉枚数………縦書き・一段組みとし、四百字詰め原稿用紙で350~550枚(コピー不可)。ワープロ原稿の場合は必ず一行30字×40行で作成し、115~185枚。郵送応募の場合は、A4判のマス目のない紙に印字のうえ、必ず通し番号を入れて、ダブルクリップなどで綴じて輸送段階でバラバラにならないようにしてください。
原稿データ形式はMSWord(docx)、テキスト(txt)、PDF(pdf)での投稿を推奨します。応募規定の原稿枚数規定を満たしたものに限り応募を受け付けます(いずれも超過・不足した場合は失格となります)。
ワープロ原稿の場合、四百字詰め原稿用紙換算では枚数計算がずれる場合があります。上記規定の一行30字×40行で規定枚数であれば問題ありません。
◉原稿の締切………2022年1月末日(当日消印有効)
◉原稿の送り先………【郵送での応募】〒112-8001 東京都文京区音羽2-12-21 講談社 文芸第二出版部「江戸川乱歩賞係」宛て。【WEBでの応募】小説現代公式サイト内の江戸川乱歩賞ページ(http://shousetsu-gendai.kodansha.co.jp/special/edogawa.html)の「WEBから応募」をクリックし、専用WEB投稿フォームから必要事項を記入の上、1枚目に作品タイトルが記載された原稿ファイルのみをアップロードして投稿すること。
◉原稿のタイトル………郵送、WEBいずれも、原稿1枚目にタイトルを明記すること。
◉氏名等の明記………【郵送での応募】別紙に①住所②氏名(本名および筆名)③生年月日④学歴および筆歴⑤職業⑥電話番号⑦タイトル⑧四百字詰め原稿用紙、またはワープロ原稿での換算枚数を明記し、原稿の一番上に添付のこと。【WEBでの応募】①~⑧は投稿フォーム上に入力すること。
※筆名と本名の入力に間違いがないか投稿前に必ずご確認ください。選考途中での筆名の変更は認められません。
※筆歴について、過去にフィクション、ノンフィクション問わず出版経験がある、または他社の新人賞を受賞しているなどがある場合は必ず記載してください。また、他の新人賞への応募歴も可能な限り詳しく記載してください。
◉梗概………【郵送での応募】四百字詰め原稿用紙換算で3~5枚の梗概を添付すること。【WEBでの応募】梗概は投稿フォーム上に入力すること。
◉入選発表………2022年4月末頃にHP上で第一次、第二次予選選考経過、最終候補作を寸評つきで掲載。5月半ば以降に受賞者を掲載。同じ内容は同期間に発売される「小説現代」にも掲載されます。
◉賞………正賞として江戸川乱歩像。副賞として賞金500万円(複数受賞の場合は分割)ならびに講談社が出版する当該作の印税全額。
◉贈呈式………2022年11月に豊島区の協力を得て、東京都内で開催予定。
◉諸権利………〈出版権〉受賞作の出版権は、3年間講談社に帰属する。その際、規定の著作権使用料が著作権者に別途支払われる。また、文庫化の優先権は講談社が有する。〈映像化権〉に関する二次的利用についてはフジテレビ等が期限付きでの独占利用権を有する。その独占利用権の対価は受賞賞金に含まれる。作品の内容により映像化が困難な場合も賞金は規定通り支払われる。
◉応募原稿………応募原稿は一切返却しませんので控えのコピーをお取りのうえご応募ください。二重投稿はご遠慮ください(失格条件となりうる)。なお、応募原稿に関する問い合わせには応じられません。
お知らせ
一般社団法人 日本推理作家協会
第七十四回日本推理作家協会賞候補作品決定
選考日時
二〇二一年四月二十二日(木) 午後三時より
選考委員
長編および連作短編集部門
北村薫、恒川光太郎、法月綸太郎、馳星周、柚月裕子
短編部門、評論・研究部門
垣根涼介、門井慶喜、深水黎一郎、薬丸岳、山前譲
賞
正賞 名入り腕時計
副賞 賞金五十万円
【長編および連作短編集部門】
『向日葵を手折る』彩坂 美月(実業之日本社)
『ババヤガの夜』王谷 晶(河出書房新社)
『インビジブル』坂上 泉(文藝春秋)
『蝉かえる』櫻田 智也(東京創元社)
『アンダードッグス』長浦 京(KADOKAWA)
【短編部門】
「風ヶ丘合唱祭事件」青崎 有吾(東京創元社 ミステリーズ!Vol.100)
「ピクニック」一穂 ミチ(講談社 小説現代11月号)
「夫の余命」乾 くるみ(文藝春秋 オール讀物7月号)
「すべての別れを終えた人」北山 猛邦(星海社『ステイホームの密室殺人1コロナ時代のミステリー小説アンソロジー』収録)
「#拡散希望」結城 真一郎(新潮社 小説新潮2月号)
【評論・研究部門】
『数学者と哲学者の密室 天城一と笠井潔、そして探偵と密室と社会』飯城 勇三(南雲堂)
『真田啓介ミステリ論集 古典探偵小説の愉しみⅠ フェアプレイの文学
真田啓介ミステリ論集 古典探偵小説の愉しみⅡ 悪人たちの肖像』真田 啓介(荒蝦夷)
『松本清張が「砂の器」を書くまで ベストセラーと新聞小説の一九五〇年代』山本 幸正(早稲田大学出版部)