第七回翻訳ミステリー大賞決定

 第七回翻訳ミステリー大賞が決定した。選考方法は現役の翻訳家たちから寄せられた候補作が、予選委員会によって五作に絞られる。続いてすべての最終選考作を読んだ翻訳者の投票(二次投票)によって決定される。すべてプロの翻訳者によって決定されるユニークな賞である。
 今回の二次投票は三月三十一日に締めきられ、開票及び授賞式は四月二日(土)に、スウェーデン大使館にて開催された。その結果、投票総数六十二票のうち、十五票を集めた、アーナルデュル・インドリダソン『声』(柳沢由実子訳、東京創元社)が受賞作に決定した。インドリダソンはアイスランドの作家で、エーレンデュル警部シリーズのうち三作が翻訳されている。
 得票数は非常に僅差で、候補作の質の高さがうかがわれる選考だったのではないだろうか。
 
 投票結果は以下の通り
『声』十五票
『偽りの楽園』トム・ロブ・スミス(田口俊樹訳、新潮社)十四票
『もう過去はいらない』ダニエル・フリードマン(野口百合子訳、東京創元社)十三票
『悲しみのイレーヌ』ピエール・ルメートル(橘明美訳、文藝春秋)十二票
『ゲルマニア』ハラルト・ギルバース(酒寄進一訳、集英社)八票