老兵は死なず―第33回麻雀大会に思う
久しぶりに麻雀大会に出た。知っているメンバーもいれば初対面の人もいる。しかし、コロナの流行による中止を乗り越えて順調に再開されているのを見てうれしく思った。
ただ、参加者数はちょっと少ないかなという気もする。実は10年以上前はもっと盛会ではあったもののメンバーはどんどん高齢化し、このままではいずれ尻すぼみで消滅するかなと思っていたのだが、ご存じのように最近はアイドルのような女流雀士もいるし、若い人が参加するようになった。
これは、やはり麻雀のオンラインゲームが普及した影響だろう。もう何十年も昔に私が麻雀を覚えた頃は入門書を読んでも実戦の相手が居なかった。といってもいきなり雀荘で打つわけにもいかず、何とか同じ位の力量のメンバーを3人集めたいところだが実際にはそんな事は不可能で、結局はメンバーが足りない時に無理矢理4人目として入れてもらい、怒鳴られながら腕を磨いたものだ。しかし、今の若い人はそんなことをする必要は全くない。最近はオンラインゲームの普及がそれを解決した。これから麻雀を始めようという人はまずルール覚えたら、オンラインの「道場」で打ってみるといい。そのうち少し慣れれば対面で本当の麻雀牌を打ってみたくなるだろう。
私も最近は寄る年波で普通の麻雀を打っていないのだが、近くに女性相手の麻雀教室があって、土曜日は男性が入ることも許されるため有閑マダム(失礼!)と何も賭けずに健全な麻雀を打っている。麻雀は指先も使うし頭も使うし最強のボケ防止策だから、若い人のみならず中年以上の会員にもおススメしたい。人と人の触れ合いが少なくなった推理作家協会で体力や運動神経がなくても、気軽にもっとも密な交流を楽しめるのが麻雀大会と言ってもいい。
しかし、今回大沢在昌さんが優勝したのには驚いた。さすがだね。彼は今も旺盛な創作意欲で次々と新作を発表している。見習わなければいけないと思ったし、若い人にはこの「ラスボス」打倒を目標としていただきたい。
ところで、私は個人的な事情で東京から関西に移住して4年になるが、いざ関西に住んで思う事は推理作家協会の事業は東京中心で、関西在住者はなかなか入り込む隙がないということだ。そこで考えたのだが、たとえば麻雀大会で本大会の前に事前に関西予選をやって、その優勝者には賞品として新幹線の往復チケットを差し上げ、本大会に参加してもらうというのはどうだろうか。それと現在の日程では土曜日に麻雀大会があり、日曜日をはさんで月曜日に新年会があるという形だが、これも麻雀大会を日曜日開催にすれば、関西の会員は参加しやすくなるのではないか、とも思った。関西にも推理作家を代表する雀豪がいる。できればそういう方々も含め東京以外に在住する会員の意見を聞きたいとおもうので、事務局宛に連絡いただければ幸いである。