ロシア・ウクライナ戦争

柳広司

 協会員の柳広司です。
 去る三月十日、日本推理作家協会が他の文芸二団体(日本文藝家協会、日本ペンクラブ)と合同でロシアのウクライナ侵攻に反対する抗議声明を発表された旨、同日の報道とその後の会報で知りました。遅ればせながら、協会員の一人として賛意を表します。
 声明発表から四か月近くが経過しますが、ロシア・ウクライナ戦争は停戦に至らず、現地では連日、市民を含む多くの死者が出ているとの報道がなされています。
 一方で報道メディアは、あたかも戦争状態が当たり前のような、あるいは完全に他人事としてロシア・ウクライナ戦争を扱い始めているようで、日々恐怖と危機感を覚えます。
 日本の文芸業界はロシア・ウクライナ文学から多くの恩恵をこうむってきました。
 戦闘が継続している現在の状況が決して当たり前ではないこと、即時停戦こそが当たり前なのだと、日本の小説家は今一度意見を表明すべきだと考えます。
 現在なお継続中のロシア・ウクライナ戦争の即時停戦を求める声明を発表する、あるいはロシア、ウクライナ両大使館に直接申し入れるなど、今一度、協会として行動して頂くことを要望いたします。
 前回同様他の文芸団体と一緒に行動する、理事会決議とする、有志を募るなど、方法は色々あると思います。
 お忙しいところ恐縮ですが、本件、理事会にてご検討頂きますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
二〇二二年六月二十九日