会員の後藤均氏が十一月十三日に亡くなられた。六十二歳。後藤氏は一九五八年生まれ。東京都出身。慶應義塾大学経済学部、シカゴ大学経営大学院卒業。野村證券、外資系コンサルティング会社勤務を経て、後藤アソシエイツ代表取締役を務める。
　二〇〇二年に「写本室（スクリプトリウム）の迷宮」で第十二回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。他に「グーテンベルクの黄昏」（〇五年）、「ゴルディオンの結び目」（〇九年）がある。いずれもヨーロッパを舞台にした重厚な歴史ミステリーである。最初の二作はVeronica Lane BooksよりLabyrinth of the Scriptorium、Twilight of Gutenbergとして英訳刊行されている。
　コンサルタントとしての共著に「世界でふつうに働くために英語力より大切な39のこと」（一四年）がある。
　香典を呈し、協会よりの弔意を表した。