新入会員紹介

新入会員挨拶

斎木リコ

 新しく会員に加えていただきました、斎木リコです。普段は異世界ものと呼ばれるライトノベルを書いてます。
 そんな私ですが、ミステリーとは割と長い付き合いです。最初の出会いは小学校四年生の頃、図書館で借りた本がきっかけでした。
 モーリス・ルブランの「奇巌城」。何故いきなりそれ? と今なら思いますが、当時はよくわからずに借りていたんです。おかげで内容もろくに憶えていない始末。
 それでも、自分の中にミステリー……当時は推理小説とか探偵小説という名称で呼んでいたと思います。それらが根付いたのは、この一冊がきっかけでした。
 そのせいか、ホームズ派かルパン派かと問われれば、ルパン派だと胸を張って言えます。
 でも、思い起こせる作品は、何故かホームズものが多いのですが。個人的に好きなのはまだらの紐です。
 その後も図書館を中心に本を読み、また当時テレビで放映されていたドラマから、ミステリーに親しんでいったんだと思います。
 昔は今よりも多くのミステリードラマが放映されていましたよね。特に二時間ものの明智小五郎シリーズは、今でも見返したいくらいです。私の中で明智小五郎のイメージが天知茂さんで固定されたのは、あのドラマのおかげです。
 他にも金田一耕助シリーズや、子供向けの少年探偵団ものなどもあったかと。BDセブンだっけ。懐かしい。怪人二十面相が毎回変装しているのを見破るシーンが楽しかった思い出です。
 そして金田一耕助も、映画より先にドラマを見ていたせいか、古谷一行さんのイメージが強いです。映画版だと、やはり石坂浩二さんですけど。
 そんなドラマや映画の影響からか、今でもミステリーは読むより先に見る癖がついている気がします。本を出してる人間なのに。ちょっと反省。
 映画は、子供の頃からアガサ・クリスティーものをよく見ていた記憶があります。これもかなり古いものですが、ナイル殺人事件がちょうど劇場公開される頃で、テレビで宣伝がさかんにされていたからでしょう。
 今はネットで情報がいくらでも出せる時代ですが、あの頃はテレビで宣伝するのが一番だった時代だからか、映画の情報を出す番組も色々あったように憶えてます。
 ナイル殺人事件は、劇場には見に行けなかったですけど、テレビで放映された時には見ました。おかげで今でも好きな探偵の上位にエルキュール・ポアロの名前が来る程です。
 少し前にも、アガサ・クリスティー原作のミス・マープルシリーズをドラマで見ました。新旧でまた違う演出がされていて、どちらも楽しかった。
 他にも修道士が主役の修道士カドフェルも独特で興味深い話でした。植物が決め手になる事が多く、それらをからめた話運びは見習いたい部分です。
 修道士と言えば、忘れてはいけないのは薔薇の名前ですね。無理だと言われていた最後の書庫のシーンは圧巻でした。
 ただ、あれを見る、読むにはキリスト教の下地がないと厳しいものがありますね。一応仏教徒である私には、理解出来ない犯行動機でした。
 そう、普段は全く畑違いのものを書いている身ではありますが、折角日本推理作家協会に入れていただいたのですから、一作くらいはミステリーを書いてみたい。
 とはいえ、ハードルは高そうです。何しろ、書いてる本人がかなりのポンコツなので。
 犯人当てがある作品では、まず当てられた試しがない。余程ぼーっと作品を読んでいるようで、細かいところを憶えていられないからのようです。エラリー・クイーンのエジプト十字架の秘密も、当てられずじまいでした。
 他にも、少年向けミステリーで犯人当てがある作品がありましたが、どれも当てた試しがありません。マンガや映画でも、初見のものはまず当てられません。どんだけ見落としてるんだ、自分。
 そんな人間に、針の穴を通すようなトリックなど、思いつけるものなんでしょうか。まず無理なのではないかと、自分では思ってしまいます。
 ただ、ミステリーは無理でもミステリーもどきはなんとかなるんじゃないかと、少しだけ希望も持ってるんです。いや、持ちたい。
 ミステリーの醍醐味は、やはり名探偵による謎解きにあると思ってます。なので、出来ればやりたいんですよね。関係者を全員集めての謎解き。あれこそ名探偵ものの一番の見せ場かと。
 でも、それをやるにはやはりトリック、そして複雑な人間関係。それらを作り出せる頭脳が、果たして自分にあるのか。あれ、やっぱり無理?
 陰謀ものは大好きで自分でも書けると思っていますが、トリックはなー……
 ただ、希望は捨てずに精進したいとは思っています。やはりそれには、一も二もなく勉強かと。
 どんな舞台にするのか、どんなキャラクターを配置するのか、彼等の関係性とは。そして、どんな事件が起こるのか。
 人は何人死ぬのか。その死因はどんなものか。そして彼等彼女等は何故殺されたのか。
 少し腰を据えて考えてみたいと思います。まずはトリック関連の書籍を集めようかな。