囲碁

悲願達成

倉阪鬼一郎

 六月二十三日、有楽町の日本棋院囲碁センターで囲碁同好会の囲碁大会が催されました。八名が参加。トーナメントを勝ち上がり。三度目の決勝進出で悲願の優勝を果たすことができました。
 このところの囲碁は、複合競技の桑名七盤勝負やトライボーディアンで9路盤ばかり打っており、ネット碁を除けば19路盤の対人戦はずいぶんブランクがありました。ちなみに、桑名七盤勝負は連珠・どうぶつしょうぎ・オセロ・チェス・9路盤囲碁・将棋・バックギャモンの盤をずらりと並べ、一手ずつ着手して先に4勝すれば勝利、トライボーディアンはオセロ・9路盤囲碁・将棋の3種目で行われます(トライアスロンとトライボーディアンを両方やっているのは私だけのはず)。そんなわけで、置き碁の上手を久しく打っておらず、自信はまったくありませんでした。
 1回戦はI初段と向こう三子で。迫力のある着手に圧され気味でしたが、中盤以降に中地がついて14目勝ち。準決勝は初参加の進行諸島さんと。この若き人気ラノベ作家は大変な強豪で、ネット碁の野狐囲碁では五~七段の八段格の腕前。こちらが四子で厳しい一戦でしたが、必死に打って16目勝ち。決勝戦は歴戦の雄の竹本健治九段格と。八段格のときに四子で二度勝ったことがあるので、五子なら負けられないところ。逆にそれがプレッシャーになりましたが、これも必死に打ち、つくって11目勝ち。古くは故内田康夫先生に決勝で負け、次は郷原宏さんに屈し、三度目の正直でようやく優勝することができました。加えて、この優勝で五段格に昇格。四段の免状を取得してから二十年余、やっと五段に上がれたのでまさに感無量でした。これで文人碁会の名人戦に出られるし、さらに上を目指していきたいと思います。
 大会の3位は進行諸島さん、4位は幹事の労を執っていただいたTさん。本戦と並行して自由対局が何局も打たれ、親交を深めました。では、また次回。