新入会員紹介

入会挨拶

松田詩依

 はじめまして。松田詩依と申します。入会時期は丁度1年前になるのですが、出産・引っ越しなど様々なことが重なりご挨拶が遅くなってしまったこと深くお詫び申し上げます。まずは入会に際し尽力頂いた佐藤青南先生と沢野いずみ先生に心より感謝申し上げます。
 私はキャラクター文芸や女性向けの漫画原作を執筆することが多く、仕事面ではミステリーとは少し離れた場所におります。学生時代は推理小説は高尚なイメージがあり、それを楽しそうに読んでいる友人を「カッコいいなあ」と思いながらも作品に手を伸ばすのを躊躇したまま大人になってしまいました。
 そんな私が恐れ多くも「推理作家協会」の末席に加えていただいたのですから、この機会にミステリーに飛び込んでみよう思い、小説や映画を積極的に見るようになりました。
 そうして最初に手に取った作品は綾辻行人先生の「十角館の殺人」です。「おすすめ ミステリー小説」と検索すると筆頭に上がる本作ですが、これが推理小説の面白さなのだと、頭を殴られたような衝撃を受けました。本を読んで声を出して驚いたのは生まれて初めての経験でした。
 そして見事ミステリーに胸を鷲掴みされた私は、読み終わった勢いでアガサ・クリスティーの「そして誰もいなくなった」に手を伸ばし、そこから少しずつではありますが色々な作品に触れ、楽しんでおります。今は館シリーズを読破しようと大人買いをし、少しずつ読み進めているところです。
 子供がいると中々紙の本を読めず、映画を見る機会のほうが多くなりました。最近見たミステリー映画の中では「インビジブル・ゲスト 悪魔の証明」という作品に衝撃を受けました。
 私は読みながら推理しようと思っても、まんまとトリックに騙される人間ですので、いち書き手としてミステリー作品を書かれていらっしゃる先生方には尊敬の念しかありません。一体なにを食べたらこんなお話が思いつくのかと、どの作品を読んでも驚かされるばかりです。
 とはいえ、一度ミステリーの楽しさをしってしまったので、いずれは自分でも書いてみたいなという思いも生まれてきました。いつか作品を書き上げ、推理作家の末席にちょこんと座る日を夢見ながら今後も執筆活動に励んでく所存です。
 推理作家協会に加入してからミステリーを読みはじめたふつつか者ではありますが、これから何卒よろしくお願い致します。