会員・光原百合氏
会員の光原百合氏が八月二十四日に亡くなられた。五十八歳。光原氏は一九六四年生まれ。広島県尾道市出身。大阪大学文学部卒。同大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。
詩集「道 LA STRADA」(八九年)や絵本「やさしいひつじかい」(九二年)などを発表。吉野桜子名義で光文社の公募アンソロジー「本格推理」に入選した後、光原百合名義の「時計を忘れて森へいこう」(九八年)で本格的にデビューをはたした。
二〇〇二年には「十八の夏」で第五十五回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。男女の感情の機微をトリックにすえたこの作品は、アメリカの「EQMM」誌に翻訳掲載され、ファン投票により、年度ベスト5の作品に選ばれた。一一年には『扉守 潮ノ道の旅人』で第一回広島本大賞を受賞。
他に「遠い約束」(〇一年)、推協賞受賞作が収録されている「十八の夏」(〇二年)、「最後の願い」(〇五年)、「イオニアの風」(〇九年)などがある。 「日常の謎」がテーマの本格ミステリーからファンタジー作品まで、叙情に満ちた作風に特徴があった。
尾道市立大学文学部日本文学科教授として、文芸創作演習などの講義を担当し、学生の指導にも当たっていた。
当協会より香典を呈し、弔意を表した。
詩集「道 LA STRADA」(八九年)や絵本「やさしいひつじかい」(九二年)などを発表。吉野桜子名義で光文社の公募アンソロジー「本格推理」に入選した後、光原百合名義の「時計を忘れて森へいこう」(九八年)で本格的にデビューをはたした。
二〇〇二年には「十八の夏」で第五十五回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。男女の感情の機微をトリックにすえたこの作品は、アメリカの「EQMM」誌に翻訳掲載され、ファン投票により、年度ベスト5の作品に選ばれた。一一年には『扉守 潮ノ道の旅人』で第一回広島本大賞を受賞。
他に「遠い約束」(〇一年)、推協賞受賞作が収録されている「十八の夏」(〇二年)、「最後の願い」(〇五年)、「イオニアの風」(〇九年)などがある。 「日常の謎」がテーマの本格ミステリーからファンタジー作品まで、叙情に満ちた作風に特徴があった。
尾道市立大学文学部日本文学科教授として、文芸創作演習などの講義を担当し、学生の指導にも当たっていた。
当協会より香典を呈し、弔意を表した。