第六十六回日本推理作家協会賞候補作品決定

 第六十六回日本推理作家協会賞候補作が、昨年末より各部門別に予選委員会を重ね、別記の通り決定した。
 予選委員
〈長編および連作短編集部門〉川出正樹、北上次郎、関口苑生、西上心太、三橋暁の五氏。
〈短編部門〉佳多山大地、中辻理夫、村上貴史、吉田伸子の四氏。
〈評論その他の部門〉東えりか、千街晶之、森英俊の三氏。

 委員会立会理事は真保裕一氏と道尾秀介氏。
 本選考委員会は、四月二十六日(金)午後三時より第一ホテル東京にて行われる。

〈長編および連作短編集部門候補作〉
帝の毒薬
 永瀬 隼介(朝日新聞出版)
千年ジュリエット
 初野  晴(角川書店)
猿の悲しみ
 樋口 有介(中央公論新社)
幽女の如き怨むもの
 三津田信三(原書房)
百年法(上下)
 山田 宗樹(角川書店)

〈短編部門候補作〉
父の葬式
 天祢  涼(葬式組曲・原書房)
青い絹の人形
 岸田るり子(メフィスト1号)
宗像くんと万年筆事件
 中田 永一(小説すばる2月号)
青葉の盤
 宮内 悠介(ジャーロ45号)
暗い越流
 若竹 七海(宝石ザミステリー2)

〈評論その他の部門候補作〉
ミステリ映画の大海の中で
 小山  正(アルファベータ)
「マルタの鷹」講義
 諏訪部浩一(研究社)
戦後SF事件史
 長山 靖生(河出ブックス)
推理作家の家 名作のうまれた書斎を訪ねて
 南川三治郎(西村書店)
江戸川乱歩作品論 一人二役の世界
 宮本和歌子(和泉書院)