新入会員紹介

新入会員挨拶

桜井真琴

 新入会員の桜井真琴と申します。
 今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
 自己紹介なるものは、読んでいてそれほど面白くもないと思いますが、とりあえず略歴まで。

 自身は官能エンタメ作家でございます。
 2012年より短編、2015年から長編を書きはじめて「官能エンターテインメント」なる明るく楽しい官能小説をモットーに、現在四十冊ほど刊行いたしております。大変ありがたいことでございます。
 大人向けのお仕事に携わったのは、今から二十年ほど前のこと。
 今で言う全裸監督、村西とおる氏が手がけた「空からエロが降ってくる」のアダルト衛星放送ブームに乗りまして、いくつかの衛星放送局が立ちあがりました。
 その際、私はひとつの局の立ち上げに携わり、大人向け番組用の番組表なる印刷物を手がけたのが発端でございました。
 当時はアダルトな大人向け作品が莫大なお金になる時代。DVDのアダルト作品を買う時代から、衛星放送でアダルト番組を見るという時代への変換期。
 いい時代でございました。
 ビデオ倫理協会様や神田警察様にも、いろいろお世話になりましたね。
「あんたんとこは珍しくかなり健全だねえ」と、生活安全局保安課の方にお褒めいただいたのは、いい思い出でございます。
 そのあと、何度か呼び出しを食らいましたが、一度たりとも手が後ろに回らなかったのは、健全なる番組づくりをしていたからに他ありません。一応、ホントに何も前科はありませんので、それだけは強くお伝えしておきます。
 ただ、その後のやり方は悪うございました。
 何年か後にインターネットによる「アダルト動画配信」というものが現れます。
 まだインターネット黎明期。日本国内のインターネットの普及率が二十パーセントに満たない時代でございます。
「まだ早いだろう」
 という浅い考えのもと、あっという間に動画配信は普及していき、残念ながら私どもは時代の波には乗ることができず、私がお手伝いしていた衛生放送局はあっけなく終焉となってしまいました。
 と、そんな中。
 せっかく大人向けの文章を書けるようになったのに、もったいないなあという考えがありまして、もしかしたら官能小説というものが書けるんじゃないかと、業界に飛び込んだのがきっかけでございます。
 ここまで書くと裏街道をひた走ってきたように思われるかもしれませんが、こちらのエピソードは今で言う「ウラアカウント=裏垢」。
 当時の表の職業は広告代理店勤務でございました。
 その後は動画配信で遅れを取ってしまったという私怨もあり、WEBデザイナーとなりまして国内外の企業のWEBサイトなどを手がけ、時代とともにアプリ制作、SNS運用代行などを行う毎日でした。
 ちなみに現在も執筆の傍ら、企業SNS、YOUTUBE運用代行なども行っております。
 個人・法人問わず、SNSの運用等でご相談ございましたら、いつでもおうかがいしますのでどうぞごひいきに。
「桜井真琴」で検索すれば、ツイッターアカウントが上位に出ますので、DMなどいただければ幸いです。

 ここまで書きましたが、小説のことを何も書いていないので、これは書かなければと思いまして、少し真面目なお話を。
 近年、不安定な世界情勢に加えて、情報社会なるものが加速度的に動いているようでございます。
 今や若者は、LINEやらインスタグラムでのコミュニケーションをはかり、電子コミックスやらモバイルゲーム、動画サイト閲覧などで時間を切り売りし、たった二時間の映画を映画館で見ることもたえきれず、ネットフリックス等の配信サイトで配信されている映画を、1.5倍速で見るような有様だとか。
 小説に関しても同じようなお話がありますね。
 長編を読めない若い人が増えているという新聞記事がございました。
 長編は手に取らず、インターネットで簡単にダウンロードできる安価な短編小説を受け入れている方が増えてきているとのこと。
 映画や小説好きの私としては寂しい限りでございます。
 でもそれも時代と考えるべきなのでしょうか?
 そんなフィールドで商売しなくてもいい、という意見もあると思います。
 ですが私は、
「それが時代」
 と、割り切って考える性質であり、そういった若い方にも読んでもらえる小説をと、日々考えて執筆を行っていくつもりでございます。時代に遅れまいという考えは動画配信を見誤ったあのときからの強迫観念かもしれません。
 長くなりました。
 改めまして、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。