ソフトボール

10月ソフトボール大会報告

文藝春秋 秋月透馬

 秋ではなく、夏を思わせる日差しが降り注ぐ、10月30日(月)。白熱の2試合が行われた。
 第1試合は、先行ミステリーズ吉野投手の剛球、後攻エディターズの山田投手の魔球が飛び交う投手戦。4回を終えて、2対4という拮抗した展開となった。
 15年ぶりに参加をした秋月(文春)は、三度三振を喫するが、集英社トリオが奮起する。
 5回裏、エディターズの飛鳥、田島、田中(いずれも集英社)らの猛打が爆発。3点をもぎ取り、2対7で、エディターズの勝利となった。
 青山運動場野球場には、夕暮れが迫っていたが、納得がいかないミステリーズから、「第2試合、求む!」という挑戦状が届く。 帰り支度をはじめていたエディターズも、再びグローブをつけてグラウンドへ。
 第2試合、ミステリーズの先発は、逢坂投手。15年前と変わらぬ勇姿で、マウンドに立つ。
 対するエディターズ打線は、逢坂さんの担当編集である集英社トリオ、1番・飛鳥、2番・田島、3番・田中。
 ベンチからは、「ここは楽しくでもいいんじゃない~?」という声も飛ぶ。
 先頭打者として、入念な素振りをして打席に立った飛鳥。背中にはすでに汗がにじんでいる。逢坂投手のコースをついた球を、痛烈に打ち返して、そこから3連打!
 塁上では、「俺たち集英社は、ノー、忖度!」というガッツポーズが飛び交う。
 このまま初回から大量得点となれば、試合の趨勢は決ってしまう。
 続く4番は、新入社員として参加した山田(文春)。一瞬、ベンチを見て、アイコンタクトを交わし、うなづいた。内野ゴロくらいにするのかと思いきや、いざ打席に立つと、元少年野球戦士としての集中力を発揮。痛烈なヒットで塁上からランナーが続々と生還した。初回の猛攻は5点となった。
 エディターズ高田(徳間書店)投手は、ストライク中心の丁寧な配球でゲームを組み立てる。内外野には痛烈な打球が飛ぶが、サード田中をはじめ、エディターズ内外野陣が鉄壁の守備を披露する。2回から6回まで、ミステリーズの攻撃は0点が続いた。
 11対1で迎えた最終回。ミステリーズが意地を見せる。
 3番・逢坂、4番・奥野、5番・伊東が連続出塁。豪打を誇る浅倉がライトオーバーの2ベースを放つ。ここで3点を加えるも、反撃はここまで。
 結果はエディターズの2連勝となった。
 ゲームセットのあいさつの後には、爽やかな握手が交わされた。