2023年 第76回 日本推理作家協会賞 短編部門
受賞の言葉
このたびは日本推理作家協会賞を賜りまして、ほんとうにありがとうございました。一九九六年に長編部門に、二〇一四年に短編部門に、それぞれ一度ずつ候補に選んでいただいた際もまことに身に余る光栄で、達成感でいっぱいでしたが、今回はさらに惑乱の如き喜びに打ち震えております。叶うことならば、九六年の拙作を過分に評価してくださった北上次郎氏が、そして妻の西澤則子が存命であればもっとよかったのになと、望蜀であることは重々わきまえていながらもなお、そんな思いを禁じ得ません。受賞作である腕貫探偵シリーズを長年支えてきてくださった歴代の担当編集者諸氏、そして読者のみなさまにこの場を借りて深くお礼申し上げます。ありがとうございました。ほんとうに、ありがとうございました。
- 作家略歴
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1960.12.25~
高知県出身。米エカード大学創作法専修卒。高知大助手、女子校講師を経て平成七年「解体諸因」でデビュー。著書に「完全無欠の名探偵」「七回死んだ男」「殺意の集う夜」「人格転移の殺人」「彼女が死んだ夜」「麦酒の家の冒険」「死者は黄泉が得る」「瞬間移動死体」「複製症候群」「仔羊たちの聖夜」「ストレート・チェイサー」「念力密室!」など。好きなビールはヱビス。ワープロのキーボードは親指シフト派。パソコンは、まだ怖くてさわれない。
選考
以下の選評では、候補となった作品の趣向を明かしている場合があります。
ご了承おきの上、ご覧下さい。
選考経過
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第七十六回日本推理作家協会賞の選考は、二〇二二年一月一日より二〇二二年一二月三一日までに刊行された長編と連作短編集、および評論集などと、小説誌をはじめとする各紙誌や書籍にて書き下ろしで発表された短編小説を対象に、前年一二月よりそれぞれ予選を開始した。
長編および連作短編集部門と短編部門では、例年どおり各出版社からの候補作推薦制度を適用。長編および連作短編集部門では、予選委員による推薦も採用した。なお、推薦枠を持たない出版社からの作品については、従来どおり予選委員の推薦によって選考の対象とした。
また、二〇二五年度からの新設を目指す翻訳部門についても、準備を兼ねて今年より二年間、賞の試行を開始。各出版社からの候補作推薦制度と予選委員による推薦も採用した。
長編および連作短編集部門では六三作品、短編部門では八〇八作品、評論・研究部門では三〇作品、試行第一回の翻訳部門では一九作品をリストアップし、協会が委嘱した部門別の予選委員がこれらの選考にあたり、各部門の候補作を決定した。
本選考会は五月一一日(木)午後三時より角川本社ビルにて一部ZOOMによるリモート参加を含め開催した。
長編および連作短編集部門は選考委員・喜国雅彦、今野敏、柴田哲孝、月村了衛、湊かなえ、立会理事・薬丸岳。短編部門と評論・研究部門は、選考委員・北村薫、恒川光太郎、法月綸太郎、馳星周、柚月裕子、立会理事・真保裕一。翻訳部門は、選考委員・阿津川辰海、斜線堂有紀、杉江松恋、三角和代、三橋曉、立会理事・西上心太。各部門ごとに選考会がおこなわれた。閉じる
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【短編部門】
最初は票が分散し、難航するかと思われたが、意外な結果になった。個別の論評に入ると、「異分子の彼女」を支持する声が多くなったのだ。時代を巧みにとらえた構成や伏線の見事さから、まず受賞が決まった。残る四作は支持が割れた。「ベッドの下でタップダンスを」は小道具の使い方やロジックと、コメディ部分の兼ね合いが論議になった。「美しさの定義」は動機に真実味がありながら、シリーズの一作だったために不足が目につくとの意見が出た。「ファーストが裏切った」は形式の新しさや後味を強く推されたが、人物の動きに合点しにくいところがあると言う委員もいた。「神の光」は物語のスケールと躍動感を評価されたが、かえって謎解き部分を弱くしたのではないかとの見方が出て、受賞作に一歩及ばなかった。
【評論・研究部門】
『新本格ミステリはどのようにして生まれてきたのか?』は貴重な資料であるものの、追悼文集とあって客観性の点から難点が指摘された。『東宝空想特撮映画 轟く』も資料価値が高く、特に音楽面からのアプローチが評価された。ただミステリ作品の掘り下げが少ない点が惜しまれた。『阿津川辰海 読書日記』はミステリ愛とその熱量に賞賛の声が集まった。それでも受賞に至らなかったのは、多くの委員が『シャーロック・ホームズ・バイブル』に票を投じたためである。テーマの掘り下げはもちろん、過去の作品を通して今のエンタメ小説にも即した論評が多く、最も顕彰すべき作と意見が一致した。閉じる
選評
- 北村薫[ 会員名簿 ]選考経過を見る
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【短編部門】
作品は、明瞭に二つに分けられる。
正当な、謎と解明の物語群からは、「異分子の彼女」を推した。この入り組み方、持って回った語り、いやな感じの主人公。安楽椅子探偵を、街中のリモートで―という、ぬけぬけとしたところなど、西澤調の面目躍如。凝り方、伏線の生かし方などに、そう来たかという醍醐味があった。
今回は、ほかにも佳作が並んだ。「ベッドの下でタップダンスを」の、非現実的展開をユーモラスに語るタッチの妙。「美しさの定義」の、ボビンケースから、タンニン酸―大島紬という絞り方の快感。「神の光」の、謎の大きさと、安定した語り。それぞれに、さすがであった。
一方、全くの異色作が「ファーストが裏切った」。一読、ヴィリエ・ド・リラダン『残酷物語』中の傑作「ポートランド公爵」を思った。これを、野球で描いたところが大正解。 「鳥兜の乱」という命名から、リアルな運びに徹したことに驚く。想像を絶する野球小説。 異形であるだけに、到底、同じ尺度で語れない。そこで、二作受賞になれば―と推したが、かなわなかった。
【評論・研究部門】
本賞の性格からいって、 『シャーロック・ホームズ・バイブル』で決まりだろうな、と思った。まことに幅広く、深く語っている。分かりやすい例では、「ワトスン、ワトソン問題」について、単に発音はどちらが近い―といったレベルではなく、さらにもう一歩踏み込むところなど、なるほどと思った。この受賞に異論はない。
一方『阿津川辰海 読書日記』は、読む前に、ブログの雑感をまとめた安易な作りの本か、と思ってしまった。深く恥じる。これが、後半にある、解説文だけをまとめたものであったなら、積極的に推しはしない。そちらも、書き手の力量を感じさせはする。しかし、眼目である「読書日記」の、広範な読書量に支えられた的確な分析は、予想をはるかに超えていた。断じて、雑感などではない。それが延々と続くさまは、壮観というより、むしろ褒め言葉としての、「常軌を逸している」とまで思わせる。書き手は常に愛を持って語り、(しかも肝心なのはここだが)その愛に溺れていない。
これを本にして出すのは自分たちの義務だ―と思ったに違いない、編集者の判断に頭を下げる。素晴らしい。「評論・研究部門」の優れた成果として逃すことはできないと考え、二作受賞はできないかと思ったが、かなわなかった。
『東宝空想特撮映画 轟く』『新本格ミステリはどのようにして生まれてきたのか?』も、それぞれ優れた仕事だったが、推理作家協会賞には、前記二作がよりふさわしいと判断した。閉じる
- 恒川光太郎[ 会員名簿 ]選考経過を見る
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【短編部門】
「神の光」はアメリカの都市伝説風で、オカルトと現実の狭間をいく妙味がある。謎解きの無理筋さも、オチで煙にまかれて許される気がした。好みの作風である。「ファーストが裏切った」は候補作中、もっともイレギュラーな作品で、スポーツ雑誌の記事風の語り口が、異彩を放っており、謎の核心となった人間心理の不条理に奇妙な説得力がある。この二作は選考にあたって私の推し作品だった。どちらも王道から外れた唯一無二の変化球であるが、それ故か、選考委員の票が賛否に分かれてしまい受賞に至らなかった。
「美しさの定義」は「ヴィンテージガール」も前年の長編賞候補に挙がった川瀬さんの仕立屋探偵シリーズの一編である。今回の候補作のなかでは抜きんでて文章が整っており、前作同様、遺留品の被服を手がかりに現場を浮かびあがらせる捜査手法のため、物語として派手さはないが、無駄や雑味のない静かな迫力に満ちた秀作だった。
「異分子の彼女」もシリーズものの連作短編だが、独立した作品として違和感なく読めた。候補作中、もっとも複雑な構成で、読みごたえがある。最初に不要な肉付けに感じたものが最後には伏線として見事に回収されていき、鮮やかに技が決まる「うまい」作品である。選考ではもっとも支持を得て受賞に至った。西澤さんおめでとうございます。
「ベッドの下でタップダンスを」は、間男が部屋で逃げ惑う独得な行き当たりばったり感と不道徳でユーモラスな軽妙さが面白い。しかし、事件の起こり方、人妻との会話、ベッドの下に隠れた人間が逃げまわれるかどうかなど各所に不自然さを感じ、その強引さ、不自然さを作品の味、と解釈もできたが、私は推せなかった。
【評論・研究部門】
満場一致に近い感じで『シャーロック・ホームズ・バイブル』に決定した。当時のイギリスの風俗から、コナン・ドイルの私生活から、映画化作品、オマージュやパスティーシュまで幅広く深く研究されている。なにしろシャーロック・ホームズであり、推理作家が選ぶ評論・研究として文句のつけようがない。『阿津川辰海 読書日記』はその縦横無尽な語りの饒舌さや、扱われる書籍の量にただならぬ迫力をおぼえた。『東宝空想特撮映画 轟く』は、日本の映画史の黎明から私の少年時代でおぼえのある映画まで、当時は知る由もない映画製作や映画音楽の裏事情の詳細が記された本で、記録としての資料価値がたいへん高い。『新本格ミステリはどのようにして生まれてきたのか?』は、故人となった名編集者と生前関わった作家たちの追悼文集であり、知られざる(出版界の人以外はジャンル隆盛の影にいた編集者のことを知らないだろう)裏方の姿が浮かびあがる。
当然であるが候補作はそれぞれ書籍として方向性が異なり、選考の場で一冊は選べど、優劣、などない。いずれも重厚でマニアック、執筆者の執念と掘り下げ、あるいは知見の深さや、対象への愛に驚嘆した四冊だった。閉じる
- 法月綸太郎[ 会員名簿 ]選考経過を見る
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【短編部門、評論・研究部門】
まず短編部門の受賞作から。「異分子の彼女」はお馴染み〈腕貫探偵〉シリーズの近作だが、コロナ禍のテレワークとオリンピックという時事ネタを取り込んで、安楽椅子探偵形式のリニューアルと円熟の筆致を両立させている。一見とっちらかった熟年男性の愚痴っぽい語りが、明快な犯人像に収束する戦慄的なラストはさじ加減が絶妙で、候補作の中でも完成度が抜きん出ていた。今回の選考では、再来年にデビュー三十周年を迎えるベテラン西澤氏の実力と風格をあらためて見せつけられた感がある。
その他の候補作について。疑似ドキュメンタリー風の「ファーストが裏切った」は奇抜な展開に期待がふくらんだ。が、エスカレートする主人公の奇行が野球のルールを弁えすぎているせいか、秩序回復のため自らを犠牲にする呪術的行為(=裂け目を縫い綴じる儀式)の印象が先行して、ラストがしっくり来なかった。「ベッドの下でタップダンスを」はユーモラスな語り口と間男によるベッドディテクティヴという設定の妙で一気に読ませる。解決は盲点を突かれたが、総じてキャラと舞台装置の説得力に欠け、要所要所で詰めの甘さを感じた。「美しさの定義」は過去の未解決事件をさばく手つきがこなれていて、話の締め方も芸がある。ただ〈仕立屋探偵〉シリーズが初読だったため(不勉強で申し訳ないです)、若干理解の及ばないところがあった。「神の光」はホラ話めいた入れ子の構成が読了後ジワジワ効いてくる佳品で、次点に推すとしたらこれだろう。惜しむらくは中段の要人カジノの説明が雑になってしまったことで、ここに切れ味鋭いロジックを挿めば傑作になったはず。
続いて評論・研究部門の選後感想を。受賞作の『シャーロック・ホームズ・バイブル』は、様々な角度から名探偵の人気の理由を探る好著。ホームズ関連本は飽和気味だが、本書のようにマニアから初心者まで再読三読に堪える良質の指南書は稀だろう。特に映像化やキャラクター商法、二次創作まで視野を広げ、現代エンターテインメントを取り巻くメディア/環境を分析した「アダプテーションとファン活動」の各章が示唆に富む。ホームズファンに限らず、二十一世紀のミステリシーンを考える上でも必須の観点で、推理作家協会賞にふさわしい仕事だと思う。
以下、他の候補作について手短に。『新本格ミステリはどのようにして生まれてきたのか?』には編集協力に近い立場で参加しているので、選考会では発言を控えた。一般論だが、追悼文集という出版形態は評論・研究としての評価になじまない、という意見に与したい。『東宝空想特撮映画 轟く』は公開当時の情報も含む膨大なディテールに圧倒された。もっとも著者の関心は劇伴音楽が主のようで、原作・原案として推理・SF作家の名前が散見するのに、あまり突っ込んでくれないのが残念。『阿津川辰海 読書日記』は全体の六割を占める第一部「読書日記」パートの充実に目を瞠らされた。ナマモノの新刊評に限らず、若い世代の目から過去の定番シリーズや新訳をまとめて論じたレビューも読みごたえがある。その密度に比して後半はやや集中を欠き、受賞作に一歩及ばなかった。閉じる
- 馳星周[ 会員名簿 ]選考経過を見る
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身内に不幸があったため、今回の選考会は他の選考委員たちにすべてを一任した上で欠席させていただいた。関係各位には、多大なるご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げる。
従って、選考委員会でどのようなやりとりがなされたかはまったく知らないのだが、結果について、異議はなかった。
「異分子の彼女」は、よくできた短編ミステリだと感心したが、地の文で生理的に受けつけられない箇所がいくつかあり、それでひとつだけ評価を下げた。
「神の光」は提示される謎がいかに解決されるのかとわくわくしながら読んだ。ラストもにやりとさせられたが、謎解きにいさかさか無理があっただろうか。だが、ミステリを読む醍醐味には満ち溢れていたように思う。
「ファーストが裏切った」も提示された謎に胸がときめいたが、こちらは謎解きに大いなる不満が残った。竜頭蛇尾ではないか。残念。
「ベッドの下でタップダンスを」と「美しさの定義」は、両作とも、わたしには可もなく不可もない作品だった。
内藤陳氏のブックレビューと、それを集めた『読まずに死ねるか!』に触れたことで人生が変わってしまった身としては、『阿津川辰海 読書日記』は、ある種の感慨を覚えながら読んだ。
ブックレビューは評論ではないのだから、熱量は高い方がいい。そういう意味で、これは素敵なブックレビューだった。昨今、この手のブックレビューが減っていることもあって、本書に日本推理作家協会賞を贈与してもかまわんのじゃないかと思ったが、そうはならなかったようだ。
『シャーロック・ホームズ・バイブル』は一読して、今年の評論賞はこれで決まりだなと思った。わたしは熱心なシャーロック・ホームズの読者ではないが、その資料性の高さには恐れ入ったし、読み物としても楽しい。
選考会が終わった後、本作が受賞したという報告を受けたのだが、当然だろうと思った次第。おめでとうございます。
『東宝空想特撮映画 轟く』はこれもまた資料性の高い労作だが、読書の楽しさという点で難がある。読み物として楽しければ、特撮映画に特に興味のない人間にも楽しく読めるはずなのだが、本作にはそれがなかった。
『新本格ミステリはどのようにして生まれてきたのか?』も同様だ。新本格ミステリにも宇山日出臣氏にも興味のない読者(つまりわたしのことだ)には意味を見いだせない。そちらの世界の人々には大変意義深い書ではあるのだろうとは思いつつ、評価を下げざるを得なかった。閉じる
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今年から短編部門と評論・研究部門の選考委員を務めさせていただいたが、どの作品、書籍からも学ぶべきことがたくさんありました。
【短編部門】
「ファーストが裏切った」は、選手の不可解な行動の理由が知りたくてページを急いでめくった。しかし、ラストが私が思い込んでいた方向とは別なものでとまどってしまった。思い込みを捨てて読んでいれば、違う感想になっていたかもしれません。
「ベッドの下でタップダンスを」は、冒頭から著者が描こうとしている世界観が伝わり、すんなりと作品に入っていくことができた。しかし、その世界観がわかっていても、さすがにこの展開は無理ではないか、という出来事が続いてしまった。嘘の世界だからこそ、部分的なリアリティを求めてしまいました。
「美しさの定義」を、私は強く推した。服飾の知識では少し裁縫をしたことがある私にも想像できる部分はあったが、この事件が起きた理由―被害者と犯人の動機がとても納得でき、自分でもこうしたかも、と思える切なさが残った。個性的なキャラクターも魅力的で、このシリーズを追いかけたいと思います。
「神の光」は今回のなかで一番、スケールが大きな作品だった。いったいどんな謎があるんだろう、とわくわくしながら読んだ。謎解きも終わり方も、なるほど、と膝を打つもので、私は高く評価した。オーソドックスな作りをしっかりと描く筆力は、勉強になりました。
「異分子の彼女」は、冒頭から不穏な空気が感じられ、いったいなにが起こるんだろう、と興味を強く掻き立てられた。随所にちりばめられたパーツがラストで一気に繋がるところは、身震いがするほど怖くて面白かった。受賞おめでとうございます。
【評論・研究部門】
『阿津川辰海 読書日記』は、膨大な読書量と著者の小説に対する熱意に圧倒された。いまでは古典と呼ばれているものから、近年に発表された作品まで網羅されていてとても参考になった。本書で紹介されている本を、すでに数冊購入しました。
『新本格ミステリはどのようにして生まれてきたのか?』は、新本格ミステリが世の中に浸透してから読みはじめた自分にとって、歴史を知ることができる貴重な一冊だった。小説をこよなく愛する人がいるから新しいジャンルが生まれる、そう痛感しました。
『東宝空想特撮映画 轟く』、空想特撮映画の歴史を、映画音楽という切り口から描いている書籍を私ははじめて読んだ。読んでいていまにもその音楽が聞こえてきそうで、心地よく読んだ。とても貴重な資料であり、映画音楽が作品にとっていかに重要なものか、改めて感じました。
『シャーロック・ホームズ・バイブル』、ホームズから本格的に小説に入った私は、日暮さんの著書をいままでにもたくさん読んできた。本書はそのような私でも新たに知ることがあり、また、ホームズの魅力や描かれた時代背景、コナン・ドイルが歩んだ人生を知ることができる贅沢な一冊だった。この本を読んだあと、改めてホームズを読みなおした。受賞おめでとうございます。閉じる
立会理事
選考委員
予選委員
候補作
- [ 候補 ]第76回 日本推理作家協会賞 短編部門 ジャーロNo.85 掲載
- 『ファーストが裏切った』 浅倉秋成
- [ 候補 ]第76回 日本推理作家協会賞 短編部門 東京創元社『秘境駅のクローズド・サークル』 掲載
- 『ベッドの下でタップダンスを』 鵜林伸也
- [ 候補 ]第76回 日本推理作家協会賞 短編部門 講談社『クローゼットファイル 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介』 掲載
- 『美しさの定義』 川瀬七緒
- [ 候補 ]第76回 日本推理作家協会賞 短編部門 紙魚の手帖vol.04 掲載
- 『神の光』 北山猛邦