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2002年 第55回 日本推理作家協会賞 短編部門

2002年 第55回 日本推理作家協会賞
短編部門受賞作

としでんせつぱずる

都市伝説パズル

メフィスト9月号 掲載

受賞者:法月綸太郎(のりづきりんたろう)

受賞の言葉

 栄えある賞をいただいて、本当にありがとうございました。選考に携わった皆さんに、あらためてお礼を申し上げます。
 早いもので、デビューしてから今年で十四年目になりますが、その間何度も壁にぶつかり、自分はこの仕事に向いていないのではないか、と迷うことばかりでした。今回の受賞は、いつまでもグダグダ言ってないで、もっと自信を持って、二十一世紀の本格を書き続けよ、という叱咤激励を込めてのものだと受け止めています。
 自分の書いているものが、賞味期限切れの古めかしい小説のように感じ始めていた時期だけに、「楷書」で書いたシンプルな本格を評価していただいて、なおさら強く励まされる思いです。これまで以上に力を尽くして、由緒ある賞の名に恥じない作品を書いていかなければならない。そう肝に銘じて、これからも精進していくつもりです。

作家略歴
1964.10.15~
島根県松江市出身。
八八年、京都大学法学部卒業。協和銀行勤務を経て、同年「密閉教室」でデビュー。主な著書に「頼子のために」「一の悲劇」「パズル崩壊」など。また「大量死と密室」「初期クイーン論」「誰が浜村龍造を殺そうとかまうものか」などの評論もある。探偵小説研究会に所属。2002年「都市伝説パズル」にて第55回日本推理作家協会賞短編部門を受賞、
2005年『生首に聞いてみろ』にて第5回本格ミステリ大賞小説部門を受賞。

2002年 第55回 日本推理作家協会賞
短編部門受賞作

じゅうはちのなつ

十八の夏

小説推理12月号 掲載

受賞者:光原百合(みつはらゆり)

受賞の言葉

 受賞決定のお電話をいただいてこれほどうろたえた例はかつてなかったに違いないと、妙な自信があります!
 遡れば小学生の頃から、名探偵と呼ばれる存在にひとわたり恋をしてきた私にとって、推理小説・ミステリはいわば長年の「憧れの君」でありました。今でもそれは変わっていません。今回の受賞はその憧れの君の優しい微笑みのようで、嬉しさともったいなさに身の置き所がない心地です。
 これまでご指導・ご声援を賜った方々に心からお礼を申しあげますと共に、より一層のご鞭撻をお願いいたします。そうでなければ怠け者の私は、あっという間にプリンス・チャーミングに見放されてしまいそうですから。
 このたびは本当にありがとうございました。

作家略歴
1964.5.6~2022.8.24
 1964年5月6日生まれ。 おうし座A型。
 広島県尾道市出身。
 推理小説・童話・ファンタジーなどを執筆。著書に『風の交響楽(シンフォニー)』
『空にかざったおくりもの』『時計を忘れて森へいこう』など。
 趣味といっては読書くらいしか思いつきません…… いたって不調法な人間です。
2002年「十八の夏」にて第55回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。

選考

以下の選評では、候補となった作品の趣向を明かしている場合があります。
ご了承おきの上、ご覧下さい。

選考経過

真保裕一[ 会員名簿 ]選考経過を見る
 第五十五回日本推理作家協会賞の選考は、二〇〇一年一月一日より同年十二月三十一日までに刊行された長編と連作短編集、及び評論書などと、小説誌をはじめとする各紙誌や書籍にて発表された短編小説を対象に、昨年の十二月よりそれぞれ予選を開始した。
 協会員と出版関係者のアンケートを参考に、まず長編および連作短編集四〇七、短編八四八、評論その他十四作品をリストアップした。これらの作品を、協会が委嘱した部門別の予選委員が選考にあたり、長編及び連作短編集二十七、短編四十四、評論その他九作品を第二次予選に残し、三月五日と十四日に協会書記局にて開催された最終予選会で、各候補作品を決定した。
 本選考会は、五月二十二日午後三時より、第一ホテル東京にて開催された。長編及び連作短編集部門は、井上ひさし、笠井潔、京極夏彦、桐野夏生、東野圭吾(立合理事・馳星周)、短編・評論その他の部門は、大沢在昌、北上次郎、高見浩、辻真先、西木正明(立合理事・真保裕一)の全選考委員が出席して各部門ごとに選考が行なわれた。選考内容については、各委員の選評を参照していただきたい。
 選考後の記者会見には、山田正紀氏と古川日出男氏が出席し、法月綸太郎氏と光原百合氏からはファックスにて受賞コメントが寄せられた。
 なお、本年度は江戸川乱歩賞の選考会も同日に開催され、協会賞の記者会見場にて同時発表がおこなわれた。両賞の注目度をさらに高めていくための試みであり、今後も会員ならびに関係者各位のご協力をお願いいたします。
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選評

大沢在昌[ 会員名簿 ]選考経過を見る
 選考は、まず「評論その他の部門」から開始された。
「パルプマガジン」
「貸本小説」
 どちらも、現在では集りにくい書物群を広く網羅した労作ではあるが、推理文芸と直接かかわる部分が少なく、授賞するには至らないと感じた。また、
「ポーと雑誌文学」は、マガジニスト、ポーという視点で、興味深い章もあるのだが、共同執筆であるため、印象が散漫になってしまったことと、推理、幻想文学の始祖としてのポーが、テーマから外れている点が、選外となる理由になった。したがって、本部門は今年度、該当作なし、という結果になった。
「短編部門」
「桜の森の七分咲きの下」
 作者である倉知氏の狙いはおもしろい。が、コミカルなタッチでこの手の試練を主人公に与えるのなら、もっとバラエティがあってもよかったのではないか。たとえば美女の誘惑、はたまた凶暴な大男の恫喝、など。
 もったいない。
「十八面の骰子」
 私は、残念ながらこの作品をあまり高くは評価できなかった。「中国時代物」という外箱を外してしまうと、噺がストレートに過ぎるような気がした。“刺客”の正体にも、新味があったとは思えない。せっかくよい材料をおもちなのだから、もっと大切に使われるべきでは。
「エンドコール・メッセージ」
 一読して若い書き手であろう、と感じた。描きたい世界に直線的につき進む筆致には好感を抱いた。その熱気がリーダビリティにもつながっている。ただいかにせん、結末に甘さがあった。「監禁」「脅迫」「傷害未遂」は、ひったくりよりも重罪である。それを知りながら刑事が「正義感の強いのはよくわかっている」と見過ごすのは、あまりに予定調和すぎないか。若さと情熱が筆を滑らせてしまった。
「都市伝説パズル」
 法月綸太郎氏には、早く本章を受賞していただきたい、と私は願っていた。だが正直な印象をいうなら、私にとってこの作品は、法月氏の「中程度」レベルといったできだった。氏ならば、もっと快刀乱麻の作品をものすることができたのではないか。だがそれは、私個人の過剰な期待もあるのだろう。パズラーの傑作は、大量生産できるものではない。
 本作の受賞を強く推す選考委員に、正直、私はほっとした。法月氏が推理作家協会賞を逸しつづけるのは、本賞にとっても不幸なことだと思っていたからだ。
「十八の夏」
 私はこの作品を一番高く評価した。男女の機微が“トリック”となっていて、しかもそれがみずみずしい文体と調和しており、過不足のない、きれいな短篇として仕上がっている。お見事、という印象だ。主人公の若者が、女性の正体を最初から知っていた、という二重のヒネリもすばらしい。強いて注文をつけるならタイトルだろう。これはストレートすぎないか?
 二作受賞という結果に、不満はない。ベテランと新人、とるべき人、とるべき作品に、賞が渡った、と感じている。
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北上次郎[ 会員名簿 ]選考経過を見る
 短編賞は、「都市伝説パズル」を推すつもりで選考会に出席した。怪奇的なメッセージを紹介する導入部から解決にいたるまで論理に破綻がなく、見事な短編ミステリーとなっている。今年は間違いなく、この作品が受賞だろうと思った。人物が記号にすぎない点が物足りないと指摘する委員もいたが、違うジャンルの手法を本作品に求めるのは酷だろう。重要なのは、その作品を成立させているジャンルの文法に乱れがないか、破綻がないかということだと私は考える。「十八の夏」を二番手評価にしたのは、他の委員からも指摘があったが、ヒロインと対峙する青年の造形が途中で揺れているように読めたことが気になったからである。この短編の場合、人物の造形は核心といっていいので、そこが少々引っ掛かった。しかし、個人的な好みで言えばこれがいちばんであり、堪能したことも書いておかなければならない。それに、私が引っ掛かった箇所は、そういうふうには読めないという指摘もあり、それならば好きな短編でもあるので、二作受賞に異存があるはずもない。短編ミステリーの復権のためにも、受賞作を二作出せたことを喜びたい。
 評論その他の部門は、『貸本小説』の面白さと衝撃度が群を抜いていたものの(研究家の労力は敬意に値する)、しかし当賞の対象外と考える。『ポーと雑誌文学』は着眼点には感服するが、いささか読み辛いのが難。それに共著であることの弱点が露呈したと言っていいが、全体のバランスを欠いている点が気になった。消去法で、『パルプマガジン』を推すことにしたが、パルプマガジンに対する知識が欠けている私には、興味深く読んだものの、本書で語られていることにどこまで新事実や発見がこめられているのか、それが判断できない。他の委員の方からそのへんのところを説明してもらえれば、そして納得できれば、という消極的な賛成だったが、事実誤謬が散見できることを他の委員から指摘され、そうなると受賞作なしという結論が出るのも止むを得なかった。
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高見浩選考経過を見る
 短編部門では、「十八の骰子」を第一に推した。中国の“宋代版水戸黄門”という趣向が面白かったからだ。ストーリー展開が理詰めにすぎて、やや盛り上がりにかけるうらみはあるものの、希舜、伯淵という二人の探偵役の活躍は過不足なく描かれている。ミステリーとしての興趣は十分に盛られていると思ったのだが、賛同者がすくなかったのは残念だった。残る四作品では、「桜の森の七分咲きの下」がやや弱く、「十八の夏」、「都市伝説パズル」、「エンドコール・メッセージ」がほぼ横一線に並んでいる、という印象。そのうち、「エンドコール・メッセージ」は主人公の若者像が爽やかで好感が持てたのだが、目玉であるビデオ・トリックに必然性が伴っていない不満が残った。同じくハイティーンの若者を主人公にした「十八の夏」も、その主人公の言動に一部うなずけない箇所があり、父親の心理や行動にも曖昧さがつきまとっている。ただ、作品全体を貫くリリカルな筆致、巧みな会話等があいまって、一つの充実した小説世界を創りあげている点は見るべきものがあると言えよう。その点、「都市伝説パズル」の場合は人間ドラマの要素が希薄だが、この作品はもともと、そのタイトルが宣明しているとおり、アリバイ・トリックという“パズル”の解明を主眼にしている。その限りにおいてはプロットも巧緻につくられていて、謎解きの醍醐味を味わわせてくれる。自分としては、やや消極的ながら、二作同時受賞に賛成した。
 評論部門でいちばん読み応えのあったのは「貸本小説」だった。戦後のある時期に花開いた特殊な文化の盛衰を丁寧に描いていて、ほとんど間然とするところがない。だが、この作品が本賞に相応しいかどうか、という点になると、推奨するのにためらいを覚える。それは作者の手腕に関わることではなく、描かれている対象自体、現在のミステリー界との接点を色濃く持っていないから、と言うほかない。その観点から言えば、アメリカン・ミステリーの一つの水源の紹介書でもある「パルプマガジン」は、本賞に相応しい容姿を備えてはいる。惜しむらくは叙述がやや荒っぽく、事実誤認がけっこう目につくことだろう。レイモンド・チャンドラーをジェイムス・チャンドラーと誤記するあたりはまだご愛嬌としても、たとえば、映画の「赤い河」をジョン・フォードの作品としたり(正しくはハワード・ホークスの作品)、「駅馬車」の原作の掲載誌もパルプ・マガジンだった(正しくは『コリアーズ』という高給誌)と言われたりすると、ガイドブックとしてのクオリティに疑問符をつけざるを得ない。「ポーと雑誌文学」は着眼点が面白い。ただ、肝心の、ポーの主要作品に与えた雑誌嗜好の影響の分析となると、さほどのオリジナリティは見出せなかった。
 この部門の受賞作なし、は妥当な結論だと思う。
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辻真先[ 会員名簿 ]選考経過を見る
 評論その他の部門の候補作、今年は三本。そのいずれもが読みごたえがあった。にもかかわらず、推理作家協会賞受賞作としてイチ押しするには、疑問がのこった。
 まず『ポーと雑誌文学』であるが、共同執筆の弱さか、読み終えたあとの納得感が「勉強した」にとどまった。推理作家協会賞に値する評論であれば、結論に至る過程に謎解きの妙味を味わいたい――というのは、ぼくのないものねだりであったろうか。
 『貸本小説』は半世紀近い前“傑作倶楽部”誌でデビューしたぼく自身、親近感の強いジャンルだから力瘤を入れて読んだ。なつメロ、なつマンに対して、これはなつノベルの世界なので、世代によって読後感が左右されるのは致し方ないけれど、まだ若い筆者がよくまあ丹念に取材したものと感心する。・・・・・・が、これが推理作家協会賞の対象かといわれれば、小首をかしげざるを得ない。埋もれた大衆文化の発掘にぼく個人として敬愛のほかないものの、やっぱり違うんじゃないか。
 まだしもミステリ色の濃い『パルプマガジン』には、バローズといいガーンズバックといい、SFファンの胸躍らせたビッグネームが並び、続々登場する表紙写真の視覚的興趣にも圧倒されて、これが受賞作かなと思わせた。だが子細にみると、荒っぽい断定や重複する表現が、せっかくの好著のノイズとして存在したし、いくつかの事実誤認があった点(大半は選考の席上で知って自分の無知に赤面した)が、最終的に受賞作として推すに躊躇させた。面白く読んだだけに残念である。
 短編賞の五編については個性的魅力を湛えた作が集っていたが、異国風俗の描写はともかくミステリの興味に乏しい『十八の骰子』をぼくは採らない。『エンドコール・メッセージ』は今日的なキャラクターと物語に魅かれたが、ミステリとしての趣向がルーズすぎるという批評が腑に落ち、あえて推すに至らなかった。『桜の森の七分咲きの下』は、倉知淳さんらしい――というか猫丸先輩(ぼくはこの探偵のファンである)らしい飄々たるお話で好感を抱いたものの、ワンアイデアの一幕劇を見るようで物足りなさがのこった。倉知さんならまだ引き出しがいっぱいあるはずで、この小品が受賞作になってはご本人があわてるんじゃないかと、これはぼくの勝手な推測だ。
 のこった二作のうち、『十八の夏』は筆者の精進に目を見張る(これまたぼくはファンなんです)。『時計を忘れて森へ行こう』『遠い約束』の爽やかな甘味は大好きだが、ひ弱な感がないでもなかった。しかしここではミステリならではの器に、苦味と鹹味をないまぜた大人の味つけで、間然とするところがない。
『都市伝説パズル』は法月綸太郎さん(毎度ですがぼくファンです・・・・・・)が本領を発揮した、堅牢無比の論理のミステリだ。数年前発表された『・・・・・・新冒険』に比べて若干骨張った印象はあるが、短編ミステリのお手本というべき強靭さに揺るぎはなかった。あえて同時二作受賞に拍手を送る。
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西木正明[ 会員名簿 ]選考経過を見る
 今回の推理作家協会賞の選考を終え、わたしはやや複雑な感慨にひたっている。短編部門では実に順当な結果が出て良かったと思う反面、評論部門については、自分の予想と大きく異なる形で決着したからである。
 まず短編部門だが、めでたく二作同時受賞となったことを、まずよろこびたい。昨年は該当作なしという結果に終わっていたので、今年はだいじょうぶかなと危惧しつつ候補作と向かいあったが、幸いにも良い作品に恵まれた。
 まず、光原百合さんの『十八の夏』であるが、なによりのこの作品は、小説として優れていると思う。いまさらなにを言いだすのかと変に思われるかも知れないが、ミステリーという枠にこだわるあまり、小説としての基本をなおざりにしたものが少なくない。そんな中でこういう作品に出会うとほっとする。
 まず、文章がいい。肩の力が抜けたなめらかで読みやすい文体で、情景描写や登場人物のデッサンも過不足なくなされている。プロ作家の作品に対して、こういう言い方は失礼ではないかとお叱りを受けるかも知れないが、逆にいうなら、こんなことすらきちんと出来ていない作品が少なくないということだ。自戒を込めて、そう思う。
 今回の候補作中、おそらくもっともミステリーらしくない作品だったと思う。なのに受賞作となったのは、繰り返すようだが、小説としての完成度が高かったからである。
 いっぽう、法月綸太郎さんの『都市伝説パズル』は、いかにも手練のミステリー作家によるものらしい、うまさが光る短編である。いわゆるパズラー系の本格物短編として、完成度の高いものである。
 『十八の夏』とはまったく異なる傾向の作品であることでもあり、短編推理の秀作として受賞されたことをよろこびたい。ただ、あえて一言つけ加えさせていただくならば、たとえシリーズ物であっても、登場する人物については、多少のデッサンをしていただきたかったような気がする。短編だからその必要はないとする意見もあったが、それがあればさらに満ち足りた読後感を味わえたように思う。
 意外だったのは、秀作ぞろい(とわたしは思った)評論その他の部門で、受賞作が出なかったことである。博覧強記あり着眼の面白さあり、さらにはがっちりとした学術論文ばりの論証ありと、いずれも優れた評論集だとわたしには感じられた。
 しかしそれは、わたしの浅学故の思いこみだったらしく、ほかの選考委員から、いくつかの瑕疵や誤りの存在を指摘されて、引き下がらざるを得なかった。
 以上、今回の選考でもいろいろと勉強させていただいたが、ひとつだけないものねだりをすると、とりわけ短編部門について、もう少し幅を広げた候補作の選定をしてもいいのではないかという気がしたことを申し添えておく。
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立会理事

選考委員

予選委員

候補作

[ 候補 ]第55回 日本推理作家協会賞 短編部門  
『桜の森の七分咲きのした』 倉知淳
[ 候補 ]第55回 日本推理作家協会賞 短編部門  
『十八面の骰子』 森福都
[ 候補 ]第55回 日本推理作家協会賞 短編部門  
『エンドコール・メッセージ』 山之内正文